高校総体2位で第2シードの中部大第一(愛知)が、79-58で帝京長岡(新潟)に勝ち、初の決勝進出を決めた。29日の最終日に、福岡第一(福岡)と対戦する。

中部大第一は第1Q、6-10と帝京長岡にリードを許した。しかし、203センチのセンター、マリ共和国人留学生ブバカー・ンディアイエ(3年)のオフェンスリバウンドから、エースで主将のPG中村拓人(3年)のシュートで11-10と逆転した。そのまま前半を41-32で終えると、後半も着実にリードを広げた。

中村は29得点、ブバカーは16リバウンドで、ともに両チーム最多を記録した。常田健コーチ(48)は「昨日までとは逆で、ウチらしいゲームができたと思う。青木(遥平、3年)と深田(怜音、2年)がケガをしていたが、それ以外の選手がよくがんばってくれた。選手達と事前に入念に話をしたおかげでタイムアウトを1度も取らないで、選手達が自分で考えてプレーできた。それこそうちが本来求めていたこと」と会心の試合運びに胸を張った。

最低でも決勝進出を目標にしていた同コーチは、まずはほっとしながら、「正直言うと福岡第一は決勝に来てほしくなかった」と本音を漏らした。「福岡第一はここまで対戦するチームそれぞれにアジャストしている印象。日本の目指すべきバスケットをしている。ここまできたら真っ向勝負するしかない」と気合を入れた。

U-18代表に招集され、高校総体は出場できなかった中村は「今日はディフェンスから攻守の切り替えができた。明日は最後に悔いの残らないようにしたい」と必勝を誓った。