2020年東京オリンピック(五輪)パラリンピック大会組織委員会は8日、入賞メダルをつくるための都市鉱山が目標量に達する見込みになったとして、3月31日をもって回収を終了することを発表した。

持続可能な社会の実現を目指し、携帯電話などの小型家電に含まれる金属を再利用してメダル約5000個を製造する計画を進めてきた。

組織委の古宮正章副事務総長は「最初はそろうか不安だった」と振り返った。一時は銀の回収が思うように進まず、目標達成が不安視されていた。携帯電話に銀の含有量が少なかったためだ。そこで、銀が比較的多い小型家電の回収に力を入れた。

全国の1500強の自治体や3500の郵便局、約1100の学校、トヨタの販売店約6000店、ドコモショップ2400店舗などが回収に協力した。

昨年末、国際オリンピック委員会(IOC)にメダルデザインの承認を得たため、今年1月から既にメダルの製造を開始。デザインの発表は今夏を予定している。

昨年10月末時点で携帯電話約507万台、小型家電約4万9000トンを回収。各金属の回収率は以下の通り。(確保済み/目標値/回収率)

金(28・4キロ/30・3キロ/93・7%)

銀(3500キロ/4100キロ/85・4%)

銅(2700キロ/2700キロ/100%)※銅は18年6月で100%を達成