体操男子で12年ロンドン、16年リオデジャネイロ五輪個人総合2連覇の内村航平(30=リンガーハット)が28日、都内で契約するアシックス主催の東京マラソンに向けたトークショーに登場した。

イベント後の取材では、3月にさいたまスーパーアリーナで開かれるフィギュアスケート世界選手権に出場予定の羽生結弦(ANA)の話題に。

昨年11月のロシア杯で右足首を負傷し、リハビリを続けながら大一番を目指していることを聞かれると「(2連覇を遂げた)平昌五輪(ピョンチャンオリンピック)もそうでしたけど、彼なら必ず何かをやってくれるんじゃないかと、みんなが思っている。期待されて、応えなきゃいけないのは当たり前って思うと焦ってしまいますけど、気持ちの持っていき方がすごくうまいんだろうなと思います」と分析した。

ケガを抱えながらも、焦燥感、重圧、周囲の期待にいかに折り合いをつけるか。平昌五輪でも、17年11月の右足首負傷を乗り越えて頂点に立っている。その様子をテレビ越しに見て、驚異とすごみを感じていた。体操とフィギュアはともに採点競技という共通項があり、2人には五輪2連覇という高みを共有もする。

「背負っているもの、連覇とか同じようなものを感じる」と口にしながら、その後はしばし考え「…だからこうした方がいいとかは思わない。ただただ、すごいとしか思わない」と言葉を続けた。