15歳の快進撃が止まらない。1968年のオープン化(プロ解禁)以降、予選を突破した最年少選手となったコリ・ガウフ(米国)が女子シングルス3回戦に進んだ。17年に4強入りした同139位のマグダレナ・リバリコバ(スロバキア)に6-3、6-3のストレート勝ちだ。3回戦では同60位のポロナ・ヘルツォグ(スロベニア)と対戦する。

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1回戦で4大大会7度の優勝を誇る元女王V・ウィリアムズを撃破。2回戦では、元4強もストレートで下し、天才少女が旋風を巻き起こしている。予選から5連勝をマークし、自信満々のガウフは「今は、コートに立っている誰にでも勝てる」と、言いはなった。

先週の予選を3試合勝ち上がって4大大会本戦デビューを果たした。「その時は、こんなことになるとは思っていなかった」。しかし、「ここまで来れば、どんなことにも準備ができている」と自信をのぞかせる。

15歳にして非常にまとまったプレーが特徴だ。時速185キロ前後のサーブに、決定打もあり、凡ミスも少ない。絶対的な武器はないが、その安定したプレーはとても15歳とは思えない。11歳でS・ウィリアムズのコーチに認められ、指導を受ける逸材だ。

18歳以下が対象のジュニアで、13歳にして17年の全米ジュニアを準優勝。18年7月には14歳の史上最年少でジュニア世界1位に輝いた。しかし、女子ツアーの年齢制限規則で14歳未満はすべてのプロ大会に出場できない。そのためデビューが遅れた。ウィリアムズ姉妹にあこがれ6歳で始めたテニスで、世界を驚かす舞台は整った。【ウィンブルドン=吉松忠弘】