日本がニュージーランドを99-89で破り、W杯に向け国際試合初戦で好スタートを切った。6月にNBAウィザーズにドラフト指名されてから初の代表戦となった八村塁(21)は先発し、チームの勝利に貢献した。試合前の練習からダンクシュートを決めるなど軽やかな動きを見せていた八村は、開始40秒でチーム初得点を奪うと、その後も中央から1人で持ち込んでシュートを決めるなど、竹内譲と交代するまでの約5分間の出場で10得点。チームに勢いを付けた。第2Qに入り、開始から再び登場した八村は、得意のミドルレンジから、相手のマークを外してシュートを決めるなど12得点。日本は前半を49-43で折り返した。

第3Qに入り、八村は序盤で退くも、日本はファジーカスのリバウンドや比江島の3点シュート、馬場のダンクシュートなどで79-68と突き放した。第4Q開始から出場した八村が3点シュートも決めるなど、流れを引き寄せ、そのままリードを保って逃げ切った。

八村が「歴代の日本代表を見てもいい選手が集まっている」という「日本ドリームチーム」で挑んだ初戦。2日の名古屋合宿で渡辺雄が足首を捻挫、登録メンバーから外れ、ファジーカスとの「ビッグスリー」競演は実現しなかったが、富山・奥田中の先輩である馬場からのパスを受け、得点に結び付けるなどいいコンビネーションを披露した。攻撃以上に普段から意識していたディフェンスでは、相手をガードしてシュートを打たせないようにするなど、米国で鍛えた強い当たりで相手の攻撃の芽を摘んでいった。

W杯までの強化試合ではあるが「完成度を高めて、勝ちにいきたい」と勝負にこだわっていた八村。中盤には周りの選手に指示を出すなど、最後までチームの中心として躍動し、勝利に結び付けた。