ジュニア1年目でショートプログラム(SP)5位発進の吉田陽菜(はな、14=名東FSC)が、トリプルアクセル(3回転半ジャンプ)を成功させて全日本ジュニア選手権(15~17日、横浜)出場を決めた。フリー3位の110・79点を記録し、合計169・41点の3位となった。

大技の成功に会場が沸き上がった。冒頭の3回転半。ゆったりとした助走から跳び上がると、1・92点の加点を導く成功。次々とジャンプを着氷させ、勢いの乗った。最終盤、ダブルアクセル(2回転半)に付ける予定だったトーループを回避。リカバリーを意識した最後の3回転ルッツが1回転となり「トリプルアクセルを着氷できてうれしいけれど、最後に失敗してしまって悔しい」と喜びと悔しさが入り交じった。

ジュニアの下のカテゴリーであるノービスだった昨季は腰を痛め、試合の欠場が続いた。故障前に成功させた3回転半も仕切りなおし。それでも武器として携え「試合では(成功率が)半分ぐらいの確率。ちゃんと半分以上の確率にしたい」と力強く目標を掲げる。

西日本3位で臨む全日本ジュニア選手権。愛知を拠点にする中学2年生は「順位より、思うような演技ができるようにしたい」と言い切った。