GP第3戦フランス杯で8位と苦しんだ宇野昌磨(21=トヨタ自動車)が課題のトリプルアクセル(3回転半ジャンプ)を克服して87・29点を記録し、4位発進となった。アレクサンドル・サマリン(ロシア)が92・81点で首位に立った。

宇野は冒頭の4回転フリップは転倒したが、4回転-2回転の連続トーループを着氷させ、前戦で苦戦したトリプルアクセルも決めきった。「演技が終わって、めちゃめちゃほっとした。4回転フリップで失敗しても切り替えられて良かった。(前戦のフランス杯が)どん底だったので、ましではあった」。演技後は元世界王者のステファン・ランビエル・コーチが出迎え、得点発表を待つ「キス・アンド・クライ」にも2人で座った。

山田満知子、樋口美穂子両コーチから巣立ち、今季はメインコーチ不在。2週前のフランス杯では1人で「キス・アンド・クライ」に座ったが、その後はスイスでランビエル・コーチと練習し、今大会にも同コーチが同行した。14日の公式練習後には「不安が今シーズンでは一番少ない。最後まで強い気持ちで演技したい」と意気込んでいた。