女子は筑波大がフルセットの激闘の末、3-2で福岡大を下し、2年連続8度目の優勝を遂げた。

けがから立ち直った甲萌香(4年)が攻撃の軸として活躍し、その試合で最も印象に残る選手(MIP)に選ばれた。ノーシードから勝ち上がった福岡大は、エース孫田菜奈(4年)を中心に初優勝を狙ったが、及ばなかった。男子は早大が筑波大を3-1で破り、3連覇を遂げた。

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苦しみながらもつかんだ2年連続の栄冠だった。控えの選手たちが次々とコートに飛び出し、折り重なるように歓喜の輪をつくった。中西監督は「最後はドキドキしたけれど、勝てて良かった」。連覇への重圧から解放され、全員にとびきりの笑顔が広がった。

立ち上がりから自分たちのペースで進め、最初の2セットを連取。第3セットも途中まで優位に進めていたが、福岡大の反撃に手を焼き2セットを失った。最終セットでも苦しい展開を強いられ、1度はマッチポイントを奪われた。それでも主将の横田が「最後まで絶対にあきらめない気持ちでいた」と口にしたように、勝利への執念を示した。相手のサーブミスで追い付いた後、マッチポイントを奪い返すと、ブロックポイントで勝利をもぎ取った。中西監督は「開き直ってやれた」とチームをたたえた。

昨秋のけがから立ち直った最上級生の甲が得点源となった。決勝のMIPに選ばれ、「自分たちの代は3人しかいないが、同期の2人が自分を支えてくれ、少ない上級生を下級生たちが支えてくれた」。チームメートに感謝の思いを口にした。

○…福岡大は初優勝を目指したが、最後に力尽きた。4年の孫田は強烈なアタックや得意のサーブで決勝でも存在感を示したものの「悔しさしかない。序盤に決め切れず、相手のペースにしてしまった。最後も決められなかった」と唇をかんだ。今後はVリーグ姫路入りが内定している。「自分の長所を磨いて、チームに欠かせない存在になりたい」と飛躍を誓った。