天皇杯で新潟アルビレックスBBの2年ぶりのファイナルラウンド(ベスト8)進出はならなかった。サンロッカーズ渋谷に72-80で敗れた。ケガ人が増え、十分な状態で戦えない中、PFラモント・ハミルトン(35)が26得点、12リバウンドの「ダブル・ダブル」をマークするなど食い下がった。

ハミルトンがほえた。第第3クオーター(Q)、ブザービーターの3点シュートを決める。体勢を崩しながらの1本で、57-61と4点差に追い上げた。第4Qもチームの最初の得点はハミルトンだった。追い上げの口火を切った。だが、その前に広げられたリードが痛かった。

第4Qはハミルトンが得点するまでの約2分間、新潟は無得点。その間、SR渋谷に連続5得点された。「エネルギーを出して、チームのためにやれることをやろうと思った」。26得点12リバウンドはその証し。インサイドの得点は14本中7本。攻守に体を張った。それでも届かずベスト8を逃したことに唇をかむ。

第3Qの序盤に34-49と最大15点差をつけられるなど、1度もリードを奪えなかった。PG柏木真介(37)が負傷で不出場、SG今村佳太(23)も第1Qの開始2分過ぎに負傷離脱。庄司和広監督(45)は「フレッシュな選手が少なくなり、疲労が蓄積したかもしれない」と話した。その状態でも最後まで食い下がった。相手の武器のオフェンスリバウンドを6本に抑え、自分たちは11本獲得。収穫はあった。「リーグ戦では攻撃も守備も精度を上げたい」。ハミルトンは気持ちを切り替えてのリスタートを誓った。【斎藤慎一郎】