ショートプログラム（SP）首位発進の羽生結弦（25＝ANA）がフリー187・60点の合計299・42点を記録し、初優勝を果たした。男子初となる6冠完全制覇「スーパースラム」を達成した。

＜羽生結弦一問一答＞

－平昌（ピョンチャン）オリンピック（五輪）以来2年ぶりの韓国のステージだった

羽生　（新型）コロナウイルスなどで観戦に来られなかった方がいた。僕らも緊張したり注意した中、こうして素晴らしい試合ができたのは皆さんの配慮やスタッフの方々のおかげ。（韓国語で）カムサハムニダ～（ありがとう）。サランヘヨ～（愛しています）。

－SP後にワインとチーズの話をしていたが

羽生　たしなまないです、はい（笑い）。熟成は、やらなかった期間があったからこその熟成と思っている。「オトナル（秋によせて）」と「Origin」には「ありがとう」と言いたい。

－今回と過去のSEIMEIの違い

羽生　前より緩やかになったなと思う、感情が。前はもっと殺伐としていて、結界を張って何かと戦って、はね返すみたいなところがあった。それが、とがってないというか達観した感じ。映画「陰陽師（おんみょうじ）」の中の安倍晴明に、ちょっと近づいてきたのかなって感じがしなくもない。ただ、それをジャンプ込みで表現し切れるかは、まだ別の話。技術不足でした。

－襟や袖が黄緑になってフリーの新衣装について

羽生　バラ1もそうだけど、やっぱり皆さんの思い出を壊したくないのが一番。平昌五輪のイメージを壊さないようにしつつ、何かしら変わったな、ってパッと見て分かるようなものにしたいなと。

－高難度ジャンプと自分らしく滑るスケートの両立。中長期的なスパンではどう考えているのか

羽生　具体的には出してない、自分の中で。ただ、ゴールは明確にある。やっぱりアクセルを入れて、あのバラ1みたいな状態をフリーでもつくりたい。

－4回転半の完成度は

羽生　もうちょっと、という感じ。降りるまで。ここのリンクと相性が良ければアクセルの練習もしながら試合に向かおうと思っていたけど、ルッツも苦戦していたので今回はやらなかった。