国内プロバスケットボールのBリーグは11日、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で中断中のリーグ戦を、無観客試合で14日から再開すると発表した。

現時点で対象となるのは4月1日までのB1とB2の計131試合。リーグ創設4年目で、まだ経営基盤が安定しないクラブが多い中で、苦渋の選択となった。4月上旬以降の試合については状況を見極めて検討する。

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無観客か、中止か。苦渋の選択を迫られたBリーグが下した結論は、無観客でのリーグ戦再開だった。無観客試合では当然ながら入場料収入などは得られず、スポンサー収入も減額が予想される。

大河正明チェアマンは、このまま最後までリーグ戦が無観客で行われるとした場合「60億円規模のマイナスが生じてしまう」。懸念されるのが各クラブの経営面への影響だ。「ざっとヒアリングをしたところ、3月末までに不安があると答えたのは1クラブ」と明かし、「現在はそのクラブに、出資するなどで支援しようとしている動きがある」と話した。

事態の収束が見えてこない状況で、「日銭が入ってこない状況がいつまで続くか」と、各クラブの苦しい懐事情を表現。現時点においては「いろんなクラブが、続けざまにキャッシュが回らないという事態にまでは至らないと思うが、楽観視はできない」と表情は険しかった。

無観客開催期間中は、動画配信サービス「バスケットLIVE」でB1、B2全試合が無料放映される。大河チェアマンは「試合をやることで、スマホやタブレットなどの画面の向こうで多くのファンに試合見ていただき、元気になってもらいたい」と話した。【奥岡幹浩】