バスケットボールBリーグは27日、都内で臨時理事会を開き、新型コロナウイルスの感染拡大を受け、今季の残りのレギュラーシーズンや年間王者を決めるチャンピオンシップ、1部(B1)と2部(B2)の入れ替え戦など残り全試合を中止すると発表した。

2月26日に延期決定後、3月14日には無観客で再開したが、選手らの発熱で再度中断。4月4日からの再開を目指していた。今季優勝チームはなく、各地区の順位が確定。B1の降格はなく、B2の2チームが昇格する。

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Bリーグが苦渋の決断を下した。理事会では満場一致でシーズン途中終了を決めた。ライブ配信で会見を行った大河正明チェアマン(61)は「(小池)都知事の会見、東京を中心とした感染者の増加でやむなしと思う。選手やコーチの健康が1番。危険にさらすわけにはいかない」と理由を述べた。

今月14日から無観客で再開したが、14日の川崎-北海道は選手発熱、15日の千葉-宇都宮は審判の発熱で中止された。さらに滋賀の外国人選手が不安を感じ、帰国するなど不測の事態が続いた。感染への不安を抱く選手も多く、急きょ選手会と意見交換を行い、17日に再び、4月1日までの中止を発表。二転三転したことに大河氏は「(選手会と)対立はなく、お互いの意見を言い、しっかり話し合った」と語った。

リーグは27日で終了。優勝チームはなく、昇格、降格について大河氏は「プレーオフがないのに降格させられない。昇格を目指してきたチームを全くさせないわけにはいかない」とB2から2チーム昇格のみという異例の措置を取った。

来季以降、課題は山積みだ。試合数が減ればスポンサー料や放送権料の減少につながり、Bリーグから各チームへの分配金にも影響が及ぶ。大河氏は「各チームの3、4月の資金繰りはめどが立っている」と話すが、シーズン途中打ち切りはチームの経営に影を落とすことは間違いない。支援策の検討など、Bリーグは今後も難しいかじ取りを迫られる。

<B1各部門リーダーズ(数字は1試合平均、成功率は全試合)>

▽得点王 ガードナー(三河)23・4

▽アシスト王 富樫(千葉)6・5

▽リバウンド王 クーリー(琉球)13・3

▽スチール王 ベンドラメ(SR渋谷)1・8

▽ブロック王 ヒース(川崎)1・5

▽ベスト3ポイント成功率賞 松井(京都)47・2%

▽ベストフリースロー成功率賞 金丸(三河)97・4%