ラグビートップリーグ・ヤマハ発動機で7季プレーした津高宏行氏(36)が今月、東海大静岡翔洋高ラグビー部監督に就任した。同リーグ経験者としては初の県内高校監督。「ヤマハ発動機で学んだことを生かし、個を育てながらチーム力を高め、全国大会で優勝争いできるチームにしたい」と意気込んだ。

選手の負傷を減らし、ベスト布陣で戦うため、正しいタックル姿勢を教えている。相手の動きをぎりぎりまでよく見て、自分の間合いで肩から入る。「頭を下げたまま相手を見ずに入り、脳振とうにつながるケースが多い。ダブルタックルでも、コミュニケーションをしっかりとることが大切」と説いた。

恩師2人から学び、指導に生かす。「(元啓光学園高監督の)記虎(きとら)敏和さんに『人間の成長なくしてラグビーの成長なし』と教わりました。(前ヤマ発監督の)清宮克幸さんからは、人材育成や、複数の戦術を考えることの大切さなど、勉強になりました」と振り返った。

新型コロナウイルス感染拡大の影響で、休校が続く。「体力を落とさず、考えて自主トレするように、部員に伝えてあります」。年末の3年ぶり花園出場に向けて、再始動できる日を待っている。【倉橋徹也】

◆津高宏行(つだか・ひろゆき)1983年(昭58)10月18日、兵庫県生まれ。大阪・啓光学園高(現常翔啓光学園高)-日体大。小中学生の時は水泳、バスケットボール、野球もプレーしたが、高校からはラグビー一筋。ヤマハ発動機には2006-07年から7季所属。WTBやFBとして計9試合出場、5トライ。13年に現役引退。その後もヤマ発社員として普及担当やマネジャーを務め、今年3月退社。家族は妻と2女。血液型A。