最高峰のLMP1クラスでトヨタが中嶋一貴(35)らの8号車で3連覇を果たした。8月に開かれたインディ500で優勝した佐藤琢磨(ホンダ)に続き、日本人ドライバーが世界3大耐久レースで大きな偉業を成し遂げた。中盤まで首位を快走していた小林可夢偉らのトヨタ7号車はトラブルで部品交換を余儀なくされ3位だった。

3番手から発進した8号車は序盤、ブレーキの冷却に苦しみ、部品交換を決断。作業には約10分かかったが、中嶋が「最小限のダメージで済んだ」と話すようにタイムロスを抑えた。中盤に7号車にトラブルが発生したことで先頭に立ち、危なげなく逃げ切った。「トップに立ってから自分たちもいい仕事ができた。去年に比べると素直に喜べる」と話した。

新型コロナウイルスの影響で、今大会は史上初の無観客開催。6月に行われていたが、例年と異なり9月実施になった。

◆ルマン24時間 F1シリーズのモナコ・グランプリ、インディアナポリス500マイルと並ぶ世界3大耐久レース。公道部分と常設サーキットを組み合わせた1周約13・6キロの特設コースをドライバーが交代しながら走る。過去の最多優勝はポルシェの19度。