全国高校ラグビー静岡県大会は11日に開幕し、18日には2回戦4試合が行われる。休部の危機が迫る静岡東で唯一の部員、CTB勝又颯太郎主将(3年)は、同じく部員不足に悩む沼津工、清水南と3校合同チームを結成。8月下旬から週1回の合同練習で連係を深め、18日の初戦で強豪・東海大静岡翔洋と対する。

本年度、静岡東の1人部員になった勝又だが、合同チーム入りに違和感はない。入部時から常に4人以下で活動。部員不足の他校と一緒に練習し、試合に臨んできた。「いろいろな学校のラグビー部に友達ができました。他の部活動ではできないことで、いい経験になりました」と振り返った。

1月下旬の県新人大会に、静岡高、常葉大橘との中部合同として出場。準決勝の浜松工戦(29○28)で1トライした。ゴールキックも4本決めて勝利に貢献。準優勝した。今回の合同チームでも「ゴールキックはもちろん、ボールを持った時の突破力を発揮したい」と意気込んでいる。

現在、一緒に練習する沼津工と清水南は、県新人大会に中東部合同で出場し、7チーム中5位。勝又は「2校はお互いを分かり合っていると思う。そこに私が加わって、しっかり意思疎通を図ることを心がけています」と明かした。

BK主将の遠藤名和宏(なおひろ、清水南3年)とともに、ゲームメークのリーダーを任された。FW主将の木口豊夢(とむ、沼津工3年)から「ワンチームとして、冷静かつ気迫あるプレーを」と期待され、「攻撃の起点になりたい」と強調した。【倉橋徹也】

◆勝又颯太郎(かつまた・そうたろう)2002年(平14)4月12日、静岡市生まれ。小1から中3までサッカーをやっていたが、15年ラグビーワールドカップ(W杯)の日本代表FB五郎丸歩のキックに魅了されて、高校からラグビーに転向した。目標とする選手は、元ニュージーランド代表CTBマア・ノヌー(38)。家族は祖父母、両親、妹2人、伯母。右利き。血液型O。