日本バレーボール協会は4日、ビーチバレーの国際大会でのキャンセル申請漏れがあったこと、ナショナルトレーニングセンターにあたる川崎マリエンで不適切な行為があったことについて、オンラインで会見を開いた。

キャンセル申告漏れがあったのは、今年1月に開催されたビーチバレーのワールドツアー男子イラン大会。日本から6チームが参加申請しており1カ国からランキング上位4チームが出場できたが、参加申請をしていた1チームのキャンセルを変更期日までに行わず、日本の他の1チームが繰り上がりで出場できる機会を逸した。これにより、5位チームの繰り上がり出場ができなくなった。

会見した鍛冶良則事務局長は「チームの繰り上げを逸した。その後の対応についても問題があった。逃したチームに適切な対応が行われなかった。情報公開も速やかに行われなかった」と謝罪した。17年には大会への申請ミスで参加機会を逃している。今回はキャンセル手続きに伴う不備になるが、「大会のエントリーはダブルチェックで漏れがないようにしていたが、エントリー後のキャンセルの対応手順が確立されていなかった」と説明した。5位チームの公表は当人が望んでいないため、行わない。

また、今年3月にはビーチバレーのナショナルトレーニングセンター(NTC)に当たる川崎マリエン内のトレーニングジムで、不適切行為があったと発表した。施設の使用規則にあるシューズを履かずに練習していた選手に対し、強化指定選手の土屋宝士(33)が注意し、相手の胸元をつかむ行為があったという。

11月に同協会の幹部に報告され、問題が発覚。強化指定選手が強化拠点で起こした重大性を考え、土屋をビーチバレー事業本部長による「厳重注意」と1カ月のNTC使用禁止とした。

申請チェックミスと組織内に報告を怠ったとして今後、小田勝美・ハイパフォーマンスセンター本部長、鳥羽賢二・ビーチバレー本部副本部長に処分を下す。

日本協会の嶋岡健治会長は「現場への目配りや報告の甘さが引き起こした不手際を、反省しております。真摯(しんし)に受け止めないといけない」と陳謝した。