F1最終戦アブダビGPの金曜フリー走行でレッドブル・ホンダはマックス・フェルスタッペンが0・770秒差の3位、アレクサンダー・アルボンが0・987秒差の4位につけた。

フェルスタッペンはマシンの挙動には満足しており、ソフトタイヤでのアタックを他車に遮られなければもっと良いタイムが出せていたはずだが、それでもメルセデスAMGとの差は大きいとみている。

「悪くない1日だったね。まだ少しやらなければならないことがあるしメルセデスAMGとのギャップを縮めなければならないのは事実だけど、特に変なことはなかった。僕はソフトタイヤで全くタイムをまとめることができなかったけど、それでもメルセデスAMGはかなり強力だね」

5種類のタイヤのうち最も柔らかい3種が持ち込まれている今回のアブダビGPでは、いかにタイヤにうまく熱を入れてグリップを引き出すかと、すぐに低下していくそのグリップをいかに維持するかが重要になる。

アルボンはまだその点において改善が必要だと語る。

「全体的に悪くないセッションだったけど、ミディアムタイヤに比べるとソフトタイヤをうまく機能させるのに少し苦労した。アウトラップをどのように走ってタイヤを温めれば良いのか、これから究明しなければならない。でもそれ以外は良い1日だったね」

予選・決勝に向けた準備を進める一方で、レッドブルは2021年に向けた新型ノーズと新型リアウイングを投入し、2台のマシンで新旧比較を実施。さらにピレリからテスト用に供給された2021年型タイヤに合わせて2021年規定に合わせたフロアを搭載し、目下開発中の2021年型マシンの方向性確認も行った。

ホンダの田辺豊治テクニカルディレクターは、来季に目を向けつつ今季最後のレースも精いっぱい戦いたいとした。

「車体もパワーユニットもトラブルなく走行を終了しました。パフォーマンス的にはまだまだやることがありますし、PUも車体も明日のFP3と予選に向けてしっかりとセットアップを煮詰めて臨みたいと思います。我々としても最善を尽くして戦い、良いかたちで今年を締めくくって来年につなげるというところを主題として、2チーム4台が元気の出るようなレースでシーズンを締めくくりたいなと思っています」

(米家峰起通信員)