女子は丸山希(22=明大)が合計242・2点で優勝した。1回目131・5メートルでトップに立ち、2回目も136メートルを飛び逆転を許さなかった。新年初戦での優勝に「21年すごくいいスタートができた」と喜んだ。

先月18日のオーストリア・ラムソーでのW杯開幕戦は25位だった。帰国後2週間、長野市内での隔離期間を過ごし、隔離が明けたのは2日前の8日。大会への調整が難しい中でも、しっかり合わせた。

丸山にとって特別な日だった。4年前の1月10日、母信子さんが病気で50歳で亡くなった。「厳しくも優しく、競技は一番応援してくれた。私もこういうお母さんになりたいとあこがれるようなお母さんだった」と思い出を語る。

この日は2回ともに向かい風の好条件だった。「今日は風にも恵まれ、どこかで見ていてくれたんじゃないかな」と天国へ思いをはせていた。