東京五輪の団体枠4人をかけた女子予選が始まり、4種目で争う個人総合で村上茉愛(日体ク)が56・266点で首位通過した。

難度を落とした跳馬、構成を変えた平均台、最終種目となった段違い平行棒と着地をぴたりと決め、後続を大きく引き離した。18年世界選手権銀メダリストが、東京五輪での頂点を目指して好発進した。

「跳馬は難度を落としたので気持ちが楽。着地を狙いにいけた。代表選考に優勝して入りたい。次の決勝もミスすることなく、確実に点を取り、目標にする平均台で点数を上げていく。攻めながら本番で出せるように、思い切る演技をしたい」。

 

2位には畠田瞳(セントラルスポーツ)が55・099点でつけた。得意の段違い平行棒では難度を落として出来栄えを追求。持ち味の安定感でまとめきった。

「試合前は久しぶりで不安ばかり。段違いで良い演技で終えて流れができた。ほぼ4種目完璧。悔いないです。緊張して寝られなくて睡眠時間2時間くらい。その中でこれだけの演技ができた。母には(昨夜)『失敗したらコロナのせいにしちゃえ』と言われました。まさにその通りだなと」。

 

3位には14年世界選手権代表の平岩優奈(NPO戸田スポーツクラブ)が54・132点でつけた。全日本では久々に上位に顔を出した。

「いまできることをミスなくできた。跳馬が着地までまとめられた。良かった。(順位は)今週はあまり考えないようにしている。とにかく楽しんで自分の好きな体操をやるのを目標に演技をしました」。

 

4位には3大会連続の五輪出場を狙う寺本明日香(ミキハウス)。53・998点をマークし、予選18位と沈んだ昨年12月の全日本選手権から巻き返した。

「12月よりはかなり調子を上げて結果も出せて、1つ1つできてきたかな。100%の完璧主義の自分だとまだ程遠いけど、4位まで上げてこれて、だいぶ自信になりました。跳馬はチュソビチナ立てたこと自体が進歩」。

 

今大会の予選、17日に行われる決勝の得点を持ち越した5月のNHK杯(長野)で上位3人に入れば、代表に決まる。