2年に1度の団体戦が競技日程を終え、フィナーレを飾るオールスター競演が行われた。

羽生結弦(26=ANA)は第2部の8番手で登場。サプライズでマイクを握ると、ファンに感謝の言葉を届けた。

「会場にいる皆さま、そして、画面を通してご覧くださっている皆さま、こんにちは、羽生結弦です。さまざまな困難があった中、こうしてこの場に、みんなで、今シーズン最後に、ここで滑れたことを本当にうれしく思います。また、僕たちが今日、滑った演技から希望や勇気、そして、苦しい中の何かの光になれることを願っています。今日は本当にありがとうございます」

続けて演技へ。東日本大震災復興支援ソング「花は咲く」を披露して震災10年への思いを込めた。イナバウアー、カウンター3A(トリプルアクセル=3回転半ジャンプ)から3回転トーループ、ハイドロブレーディングを披露。最後は一輪の花を手に「君のために」「君のために」と2度、口ずさんだ。

アンコールでは、冗談で首を振りながら再入氷。コロナ禍の中で少しでも明るくなってくれれば、との願いを込めたショートプログラム(SP)のロックナンバー「レット・ミー・エンターテイン・ユー」を演じた。

このほか、日本とロシアのチーム共演に参加。羽生の今季最後の大会が幕を閉じた。【木下淳】