峰竜太(36=佐賀)がイン速攻を決め、涙のオールスター初優勝を決めた。

SGは昨年12月平和島グランプリ以来、通算5度目の制覇。2着は混戦を抜けだした佐藤翼(32=埼玉)が入り、3着は白井英治(44=山口)が最終2Mで菊地孝平(42=静岡)を逆転した。

峰竜太はゴール前から、右手を何度も突き上げた。3万4968票のファンの支えもあり、5年連続1位という重責を一身に背負い、「優勝」を求めて節間を過ごした。舟足は万全ではなかったが、1周1Mは渾身(こんしん)のターンで菊地のまくり差しを振り切った。「1Mを回って泣いていた。優勝できたと思った。奇跡と思う。ファンが優勝させてくれた」。真っ赤な顔で涙を流しながら感謝の思いを語った。

13年7月、若松でのSGオーシャンカップ。2コースからイン松井繁を差したが、1周2Mで湯川浩司と競り合う形で6着大敗。初のSGタイトルを手元で取りこぼし、戻ってきた時は人目もはばからずに号泣した。あれから約8年。「きつい思いもしたけど、やっと恩返しができました。もうやめてもいいぐらい」。まだSGタイトルは5個目。最強のレーサーを目指し、峰は涙とともに成長を続ける。