バレーボールのVリーグ女子1部の日立リヴァーレは12日、オンラインでファン感謝イベントを行った。2019年ワールドカップ(W杯)日本代表正セッターを務め今季で現役引退した佐藤美弥さん(31)らも参加し、ファンに向けて最後の言葉を送った。この日のイベントの様子は近日中にチームの公式ユーチューブチャンネルで公開される。

日立は選手とスタッフ計5人が今季で退団する。この日は多治見麻子監督から花束が贈られ、第2の人生を歩む選手らが自分の言葉で今の心境をを吐露した。

佐藤さんは19年ワールドカップ全試合に出場し、今季も日本代表登録選手に名を連ねていた。ただ、所属チームでは今季のリーグ戦わずか2試合の出場にとどまった。ベンチで戦況をうかがう機会が多く、コンディション面などが心配されていた。チームから5月に退団発表と共に、現役引退が報告された。

入団から9年間に渡る日立での活動を振り返り佐藤は「会社をあげてこのチームを応援してくださり、現役中は集中して競技に打ち込めた」。チームの功労賞受賞が報告され、瞳を潤わせながら「こうして送り出していただいて、幸せなバレーボール人生でした」と実感を込めて語った。

自身も肌で感じたスポーツの力について「試合の勝ち負けはもちろんですが、試合に向けて努力する過程が誰かの心を動かす」。今後は社業に専念するが、バレー界に何らかの形で貢献していく考えを示した。