快進撃は止まらない。今秋からバレーボールのV2に参入するリガーレ仙台(宮城)が、V2アランマーレ(山形)との“東北ダービー”で2-0のストレート勝ち。高野唯(24=東海大)が第1セット(S)先取を決める得点を奪うなど、チームをけん引。大学時代をともに過ごした仲間の前で成長した姿を見せた。チームは予選グループを2位で通過し、V2ルートイン(長野)との順位決定グループ初戦は2-1で競り勝った。

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リガーレ仙台が、0-2で敗れた19年9月の皇后杯東北ブロック大会以来の一戦でリベンジを果たした。第1セット(S)から、古巣戦となった江川優貴(27=アランマーレ)の連続得点などで流れを呼び込むと、24-22のセットポイントで高野は「小沢(史苑=24)から絶対にトスが来ると思っていたので、これは絶対に決めよう」と、右腕でスパイクを決めて同Sを先取。この勢いで第2Sも奪い、予選グループ2位通過を決めた。

気持ちがプレーに乗り移っていた。大学時代をともに過ごしたアランマーレ・菅原里奈(24=東海大)や今春にアランマーレへ加入した大学の後輩2人とコート上で再会し「絶対に負けたくないという気持ちが強かった」と奮い立った。同大卒業から3年。高さのあるブロックに屈せず、強気な姿勢を貫いて躍動した。 大会最終日は、佐藤あり紗選手兼監督(31)が6年間プレーした古巣のV1日立と戦う。指揮官は「(対戦は)個人的にもすごく楽しみ。コートに入っているメンバーは変わっているので、楽しみながらも対応できたら」と勝利は譲らない。高野も「明日も自分たちがやってきたことを出して、全員で勝ちにいけたら」と気持ちを高めた。ここまでV1、V2のチームと2試合ずつ戦い、計4試合で3勝1敗。初めて臨むサマーリーグを勝利で終える。【相沢孔志】

 

■アランマーレ、今季初勝利はお預け

アランマーレの今季公式戦初勝利は最終日にお預けとなった。群馬銀行との順位決定戦は0-1の第2Sで27-29と粘った。最後は原田栞里(22=東海大)がスパイクを打つも、得点を奪えず4連敗。「トスが上がってくることはわかっていた。ミスにはなったが、相手と勝負できたボールだった」と前を向いた。北原勉監督(41)はブレス浜松(静岡)との最終戦に向け「この時期までやってきたものを出し切ることに集中して、自分たちの良さを出してほしい」と選手たちに期待した。