レイブンズのKジャスティン・タッカー(31)が、NFL新記録の66ヤードFGを決め、逆転サヨナラ勝ちをもたらした。第4Qに入ってFGを決められ、16-17と逆転された。ここから敵陣へと攻め込み、残り3秒から劇的最長FGを成功させた。13年にブロンコスのマット・プレイターがマークした64ヤードを2ヤード更新した。

タッカーが右足を振り抜くと、ボールは高々と放物線を描いてゴールに向かった。そのボールはクロスバーに当たって大きく跳ね上がると、スタンド側へと落ちた。

「勝利を決めるFGチャンスは幸運だし、特にサヨナラのチャンスとなればなおさら。望むようにならなかったら考えれば、余計緊張する。だから、ただキックした」。記録を塗り替えたタッカーは、その瞬間は無心だったと強調した。

テキサス大出身の10年目で、自己最長は13年にマークした61ヤードだった。試合前の練習では両サイドとも、65ヤードも届かなかったという。「3時間半前にはなかった1ヤード半が余計にあった。それにはありがたいと思っている」と話した。

この試合では5回FGを狙った。最初の49ヤードは失敗したが、39、50、32ヤードも成功させていた。4FGにTD後のエキストラポイントを含め、チームの19得点中13点を右足でマークした。

過去最長は高地のデンバーで記録されたもの。ハーボー・ヘッドコーチは「足から離れた時、いけるかもしれないと思った。彼はNFL史上最高のキッカーだ」と褒めちぎった。

残り1分4秒でライオンズに逆転された。最後の攻撃はパス失敗をはさみQBサックを2回喫した。自陣16ヤードで第4ダウンまで追い込まれていた。ここでQBジャクソンが36ヤードパスを決め、残り7秒から敵陣48ヤードで1度ボールをスパイクして時計を止めた。起死回生のパスが劇的場面を演出した。