東京五輪代表の永野雄大(23=ネクサス)が、2度目の優勝を果たした。

19年大会決勝でも戦った安部慶輝(25=秋田緑ケ丘病院)を15-12で退けた。

11-11と互いに得点を重ねる接戦。そこに終止符を打ったのは、永野の持ち味の力を抜いた動きだった。連続得点で差をつけ、23歳にして2度目の日本一に輝いた。

3年連続決勝進出と日本屈指の実力者の1人だが、前回大会では松山恭助(24=JTB)に大敗して準優勝。「今年こそはリベンジしたかった」と、見事、公言通りの活躍を見せた。

東京オリンピック(五輪)では準決勝で補欠から昇格。度重なる負傷と治療による中断を乗り越えてつかんだが「まだ上のレベルと肩を並べるほどではない」と謙虚な姿勢を崩さない。 3年後のパリに向けて永野は「エースとして活躍しないと出られない。そこに取って代わらないと」と自らを叱咤(しった)。ムラのある部分を改善を図って、次こそは自分が主役になると誓っていた。【平山連、木下淳】