男子は白樺学園が2勝1敗で駒大苫小牧と並ぶも、当該チーム間の対戦戦績で上回り、10年ぶり2度目の優勝を飾った。6日の決勝リーグ初戦で黒星発進も、最終日に2連勝。崖っぷちからはい上がり、初めて高校総体道予選との2冠を達成した。女子は昨年全国4強の札幌山の手が3戦全勝で3年連続36度目の優勝。優勝チームと男女2位の駒大苫小牧、旭川藤星の計4チームが全国大会(ウインターカップ、12月23日開幕、東京)出場権を獲得した。

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白樺学園が昨年の雪辱を果たした。この日初戦で昨年王者の駒大苫小牧を69-66で破り、2戦目の恵庭南戦は88-69と19点差で勝利。並行して行われていた試合で駒大苫小牧が東海大札幌を下し1位が確定すると、全員で抱き合い喜びを分かち合った。寒川敬太主将(3年)は「みんなで声をかけあい、最後まで集中してやれたことが勝利につながった」と振り返った。

土俵際で踏ん張った。6日の決勝リーグ初戦で東海大札幌に57-73と完敗してからの2連勝。昨年は初戦で東海大札幌に勝ち、最終日に2連敗。一気に3位転落し、全国切符も逃した。前チームから主力の長谷匡悟(きょうご、2年)は「去年の反対で、今度は僕らがひっくり返そうという思いだった」。恵庭南との2戦目は3点シュート5本含むチーム2位の23点を挙げ、勝利に貢献した。

負傷者を全員でカバーした。初戦の駒大苫小牧戦で得点源の山田哲汰(2年)が左足を負傷。恵庭南戦は出場時間を限定し、わずか2点にとどまった。代わりに舘山由青(2年)がチームトップの25得点と流れを引き寄せた。前日6日は、札幌山の手OGで昨年の全国選手権4強に貢献した姉萌菜(白鴎大1年)の誕生日。「朝、おめでとうとメールを送ったら『頑張れ』と返事をもらった。去年は姉だけで僕は全国に行けなかった。やっといい報告ができる」と笑顔で話した。

初の道高校タイトル2冠に宮下真和監督(42)は「苦しいスタートだった分、うれしい。去年の経験を生かしてくれた。全国ではしっかり終盤まで走れるよう、さらに鍛えたい」。全国高校総体は初戦敗退。逆境をはねのけた粘り強さで、次は全国の壁を打ち破る。【永野高輔】

◆駒大苫小牧 当該チーム間の成績で2連覇を逃すも、2年連続の全国切符を獲得した。初戦の白樺学園戦は、205センチのセナガルからの留学生、ティオウネ・ババカル(2年)を2人がかりで封じられ思うようなプレーができず黒星。2戦目の東海大札幌戦で2勝目を挙げ、2位に滑り込んだ。ティオウネは「初戦はマークが厳しかった。2戦目もなかなかリバウンドを取れなかった。全国では、しっかり役割を果たせるように練習したい」と話した。