B1新潟アルビレックスBBは11、12日、サンロッカーズ渋谷とアウェーの東京・青山学院記念館で対戦する。10日は中之島体育館で練習を行った。今季加入の外国籍選手、NBAで優勝経験を持つPFジェフ・エアーズ(34)が初先発する。13連敗中と泥沼にはまったチームを救うためにリーダーシップを発揮する。

満を持してのスタメンにもエアーズは平常心だ。「スタメンでもベンチスタートでもやることは同じ。求められているプレーをする」。巧みなリング下の攻守と外角のシュート、周囲を生かすパスワークを持つベテランに、平岡富士貴監督(47)は「ジェフを起点にボールが回るようになる。何よりチームを鼓舞できる存在」と信頼を寄せた。

「自分の経験を生かしてチームを助けないと」とエアーズは言う。NBAサンアントニオ・スパーズで13-14年に優勝経験を持つ。輝かしいキャリアの中で13連敗は初めての状況。だからこそ現状打開に意欲を見せる。

11月中旬のリーグ戦中断期間、チームメート全員に、愛読しているキャロル・S・ドゥエックの著書「マインドセット」をプレゼントした。「今の敗戦の多くは心の問題。1歩引いて状況を見つめ直すなど、試合中に自分をコントロールする大切さを感じてほしい」。

真摯(しんし)にチームを思う行動をSR渋谷戦ではコートで表現する。「どこと対戦しても負けると思ったことはない。やるべきことをやって勝つ」。連敗ストップへ、実力者が前面に出る。【斎藤慎一郎】