日本スケート連盟の竹内洋輔フィギュア強化部長(42)が26日、22年北京オリンピック(五輪)の代表発表後に選考理由を説明した。注目されたアイスダンスは小松原美里(29)、尊(30)の夫婦組(倉敷FSC)を選出。村元哉中(かな、28)、高橋大輔(35)組(関大KFSC)との議論になっていた。

アイスダンス代表選考理由「両組の競技力逼迫、全日本優勝者」小松原組選出>

女子は全日本選手権優勝で内定した坂本花織(21=シスメックス)に加え、2位の樋口新葉(20=明大/ノエビア)と3位の河辺愛菜(17=木下アカデミー)を選出。アイスダンス、女子3枠目の理由などを語った、主な一問一答は以下の通り。

-アイスダンスの五輪代表について

「全てのところで両組の競技力が逼迫(ひっぱく)している。さまざまな議論がなされました。それぞれの選考項目4つのうち、2つずつを分けている。さらに分けている上で、点数的にも逼迫(ひっぱく)していた。それであれば、最後は今回の全日本チャンピオンを選出しようというところで、強化部で決まり、その後、フィギュア委員会に推薦しました。ただ、競技力が近かったということで、世界選手権(22年3月、モンペリエ)と五輪については出場者を分けた。村元、高橋組を世界選手権に選出しました」

-女子の3枠目は

「選考項目の中ですでに坂本さん、樋口さんが抜けていた。河辺さん、宮原(知子)さん、三原(舞依)さん、松生(理乃)さんの中で誰を五輪代表に選出するのか。最終的にはこれから先、五輪に向けて、若い世代に頑張っていただくことも選考に必要じゃないかとなった。ショートプログラム(SP)、フリーとトリプルアクセル(3回転半)を跳び、競技力も申し分ない河辺さんを選びました」

-元々3枠目で「若い選手を重視する」としていたというより、3枠目候補に4人が並んだ時の判断材料か

「選考項目に関しては数が多ければいい、という決め方ではない。選考の土台に乗っているのが誰なのか。この中で総合的に加味した上で選出する。さまざまな議論の中で、大きなファクターとして『次世代』。将来性も含め、競技力も申し分ないと選出しました」

-国際的な競技力を考えると、村元、高橋組や、三原ら、国際スケート連盟(ISU)公認大会での成績を重視する考え方もあるが

「これまでの三原選手のグランプリ(GP)の成績で(選考の)土台に乗った上で、総合的に見て、競技力の比較や将来性。それで最終的に河辺選手も選びました」

-3回転半という武器も大きいのか

「そう思います」

-女子は五輪と世界選手権の代表が同じ。アイスダンスは分けたが

「同様の理由。そもそもの選考基準上で選んだ理由です。坂本さん、樋口さん、さらに『そこに若手』ということを考えたときに、ここを替える必要はないという議論になりました」