東福岡が、東海大大阪仰星とのAシード対決に敗れ、ベスト4で散った。これで5大会連続の4強止まり。またしても「1月5日」の呪縛を解くことはできなかった。

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開始わずか24秒でFB石原幹士(2年)が先制トライ。同5分にもトライを重ねたが、2つのコンバージョンキックと前半15分に選択したPGを外した。主導権を握り損ね、東海大大阪仰星の粘り強いディフェンスに苦戦。前半終了間際に逆転を許し、10-14で迎えた後半は防戦一方だった。

高校日本代表候補10人を擁するタレント集団が、4強で姿を消した。藤田雄一郎監督(49)は「導入はうまくいったんですけど、後半から徐々にコンタクトが通用しなくなって。すべてそこです。完敗です」。県予選から「今年はいける」と、優勝に確かな自信を持ってきたが、またしても準決勝の壁を破れなかった。「なんとかもう1年。3年生は迷惑かもしれないけど、もう1年一緒にいたい。一緒に生活したい」。普段から選手たちの「自主性」を重んじ、絶大な信頼を寄せてきた。それだけに3年生への思い入れは強かった。

スローガンは、絶対を意味する「MUST」と「覚悟」。「絶対」に優勝を取りに行く、その「覚悟」を私生活から意識してきた。例年スローガンは選手同士で決めるが、今年に限っては藤田監督が独断で決めた。「選手たちには感謝しかない。逆に自分が監督でいいのかなと。どこまでこの壁(ベスト4)を乗り越えられないのか。このチームでさえ乗り越えさせてあげられなかった。自分が『覚悟』と『MUST』を提示しただけに、自分も覚悟を持って結果を受け止めていかないといけない」。チーム再建へ、下を向いている暇はない。【只松憲】

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