女子シングルスは伊藤美誠(21=スターツ)が3年ぶり3度目の優勝、男子シングルスは戸上隼輔(20=明大)が初優勝を飾った大会を、第一線から退いた水谷隼(32=木下グループ)が盛り上げた。

全日本選手権の決勝を生中継したNHKの解説者として登場。昨年の東京五輪混合ダブルスで金メダルを獲得し、全日本シングルスを10度制した卓球界のキングから発せられた解説は、視聴者を引きつけた。

優勝した戸上が「張本選手、宇田選手もいますが、パリ五輪へは自分が日本を背負い引っ張っていく気持ち」と宣言した際、戸上とのエピソードを披露した。

「東京五輪で1番、一緒に練習したのが戸上。混合ダブルス決勝の前も一緒に練習して、チャンピオンになる前の僕の姿を見ている。こういう風にしたら金メダルが取れるんだというのを直に彼に見せることが出来た。僕が勝った瞬間も、自分が優勝したかのように喜んでくれて、頼りになる後輩。将来期待している選手の1人だ」とテレビを通じて全国の視聴者に紹介した。【三須一紀】