ステージ4の胃がんを公表したバレーボール男子日本代表セッターの藤井直伸(30=東レ)を支援する動きが、SNS上で広がっている。

同期入団の井手智、伏見大和、佐野翔が1日、藤井の治療費をサポートしようと「Team藤井募金」を始めた。今月31日を期限目安として、目標額5000万円を募る。

藤井が胃がんを公表する前に病のことを知らされたという3人は「私たちも頭が真っ白になり、自分自身の感情をコントロールする事が難しく、何と言葉をかけていいのかわからないと思うこともありました」と当時の心境をSNSで寄せた。

突然のことに戸惑いを隠せなかったが、藤井から逆に勇気をもらったと言い「誰よりも前向きに、そしてこの病気と真っ向から向かいあって、絶対に勝つんだとという強い意思を持っている」とした。

具体的な治療についてはまだ決まっていないというが、「保険適用外の治療となると費用も我々の想像をはるかに超えるような金額のものもあり、我々の力だけでは難しい部分があります。彼の選択肢を広げるためにも皆様のお力を貸してください」とした。

この知らせに藤井はSNSで「昨夜から、たくさんのご支援をいただいており、心より感謝申し上げます。そして、井手、佐野、伏見、本当にありがとう」と感謝を述べた。

「どのくらいの期間になるかは分かりませんが、この闘いに勝ち、また笑って皆様に会うことが何よりの目標です。そしてバレーボールやここからの人生を通してたくさんの方に感謝、夢、希望をお届けしたいです」などとコメント。妻の美弥さんと連名で協力を呼びかけた。

藤井は順大から2014年に東レへ入部。17年に日本代表に初選出。昨年の東京オリンピック(五輪)にも出場するなど、国内トップ選手として活躍してきた。昨年末から目の不調を抱え、要因を調べるための検査入院で病気が発覚。先月27日に自身のインスタグラムで「僕の体に胃がんが見つかりました。目の症状は、胃がんが脳の方にも転移していることが影響しているみたいです。転移は複数ある可能性があるとのことです。以上のことから『胃がん ステージ4』と診断されましたことをご報告いたします」などと伝えていた。

 

募金の詳細は、藤井のインスタグラム(https://www.instagram.com/torayarrows21/)から。