男子学校対抗でふたば未来学園(福島)が高岡第一(富山)を4-1で下し、16年以来となる選抜優勝を果たした。昨夏インターハイ(IH)でも優勝に貢献した岩野滉也(2年)、斎藤駿(2年)をはじめ、高校では全国初出場の谷岡大后(だいご=1年)の活躍もあり、シングルスを1本も落とさず春の頂点に立った。

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最後は岩野と斎藤が、第2、第3シングルスを同時に勝利し、優勝を決めた。ともに第1ゲーム(G)を奪って迎えた第2G。先にマッチポイントを迎えたのは岩野だった。「絶対に俺が終わらせるという気持ちでいました」。しかし膝からの出血による一時中断や、20-8からの4連続失点の間に斎藤もマッチポイント。両者そこからワンプレーでしっかり勝利し、ハイタッチで健闘をたたえ合った。第1ダブルスは岩野・斎藤ペアで臨んだが、ゲームカウント1-2で敗北。その負けを払拭(ふっしょく)する同時勝利に、岩野は「たまたま同時だったのでちょうど良かったです」とほほ笑んだ。

1年生の活躍も大きかった。谷岡は、3回戦から決勝までの第1シングルスを任され全勝。2回戦では第1ダブルスで出場し勝利と、高校初の全国で躍動した。谷岡は「素直にうれしいです。今までやってきた練習に自信を持ってやれました」と喜んだ。東北大会では団体、シングルス、ダブルスの3冠に輝いた谷岡は、団体戦の優勝に安堵(あんど)し、「選抜で、1年生で3冠を取った人は今までいない。自分が3冠を取ろうと1年間やってきました」と気を引き締めた。

今日から始まる個人戦にはシングルスに斎藤と谷岡が、ダブルスに岩野・斎藤ペア、崎野翔太(2年)・谷岡ペアが出場する。岩野は「意地でも優勝したい」。谷岡は「今日の夜から気持ちを切り替えて、個人戦両方優勝できるように頑張りたい」と力を込めた。団体優勝の勢いに乗り、個人戦でもふたば未来学園が頂点に立つ。【濱本神威】