フィギュアスケート男子の19年ジュニアグランプリファイナル王者、佐藤駿(18)と22年インターハイ女王の住吉りをん(18)、同じく全国高校スケート選手権の女子で3年連続表彰台の実績を持つ江川マリア(18)が7日、東京・日本武道館で行われた明大の入学式に出席した。

東京・駒場学園高から商学部に進んだ住吉は「午前の入学式に出て、ようやく大学生になった実感がわきました。高校と違って公欠もないですし、より勉強とスケートの両立が大変。どちらも手を抜くことなく頑張りたい」と語った。

3月から開催が延期された世界ジュニア選手権(13~17日、エストニア)の代表に選ばれており、週明けにも出発する。「チャレンジャーの立場なので精いっぱいの演技をしてきます。順位の目標は立てていませんが、自己ベストの(合計)190点台を目指したい」。練習では降りている大技の4回転トーループについては「調子次第ですね。入れる、入れないにかかわらず、ほかの部分を完璧にしてベストの演技をしたい」と意気込んだ。

2月の北京オリンピック(五輪)では、大学でも先輩になる樋口新葉(21=明大・ノエビア)の滑りに胸を打たれた。「新葉ちゃんには、大会後に『おめでとう』と伝えたんですけど悔しそうで。団体戦で(暫定)銅メダルを取って個人戦でも5位で。それで悔しがる様子に驚いて、私もその強さを参考にしたい」と触発されたことも明かした。

世界ジュニアから帰国した後、本格的に大学生活をスタートする。「(フリー曲)『ムーラン』のイメージがあるので今は黒髪のままですが、帰ってきたら髪を茶色とかに染めてみたいな」と若々しく、キャンパスライフの満喫へ期待が膨らむ。

その集大成は、大学4年時に迎えるミラノ・コルティナダンペッツォ五輪だろう。「今の段階ではまだまだですが、目指せるところまで成長したい。両立させながら頑張りたい」と誓いを立てた。【木下淳】