今季の国内ジュニア2冠女王、住吉りをん(18=オリエンタルバイオ/明大)は60.62点の9位で発進した。

冒頭のダブルアクセル(2回転半ジャンプ)を決めた後の3回転ルッツ-3回転トーループで、ミスが出た。ルッツの着氷が乱れてセカンドジャンプを付けられず、このSPは2連続ジャンプなしの演技となって得点を伸ばせなかった。

一方でスピンとステップは最高評価のレベル4でそろえ、スケーティング技術は見せつけた。ジャンプも最後の3回転フリップをしっかり決めて、演技終了時点では意地の暫定3位につけた。最終的には9位。首位とは11.88点差、表彰台の3位とは5.66点差でフリーを迎える。

今季は全国高校スケート(インターハイ)と冬季国体で優勝し、国内ジュニア2冠。全日本ジュニア選手権は2位、飛び級の全日本選手権では8位とシーズンを通して躍進した最後に逆転を期して舞う。

今春、明大に進学して7日の入学式(日本武道館)に出席したばかり。翌17日(日本時間の同日深夜終了)に行われるフリーで、国際スケート連盟(ISU)公認大会では日本女子初となる4回転トーループ成功者となるか。出国前に「現地に入ってからの調子次第」としていた決断のゆくえが注目される。【木下淳】