山形城北は能登(石川)に敗れ、初戦敗退を喫した。先陣を切った半田実来と永沢日陽花の2年生ペアは最後まで粘りを見せるも、ファイナルゲームで惜敗。「勝って、チームを盛り上げたかった」と口をそろえ、悔しさをにじませた。

土俵際で踏ん張り、接戦に持ち込んだ。2-3の第5ゲーム。マッチポイントを握られながらも、3連続得点で同点に追いついた。永沢は「まだ負けていない。最後まで、終わるまで諦めたくなかった」と下を向くことはなかった。7得点先取で勝敗が決するファイナルゲームへと突入。序盤から一進一退の攻防が続く。両ペアの意地がぶつかる。5度のデュースの末に10-12で競り負けたが、最後までコート上で執念をほとばしらせた。

重圧がのしかかっていた。「緊張もしていて、思うように体が動かなかった」と、2人は言う。全国高校総体で個人戦には2年連続出場を果たすも、団体戦は初出場だった。仲間の期待を背負う分だけ、プレーにも硬さが出た。半田は「ミスが目立った。個人戦とは違い、団体戦はいろいろな人の気持ちを背負って、戦わないといけない」と今後への大きな経験を積んだ。

最後の夏を見据え、雪辱を誓った。半田は「会場の雰囲気にも慣れて、自分の試合をやっていきたい」。永沢は「3年で最後の試合になる。(今大会の)悔しさを含めて、楽しみながら勝ち上がっていきたい」。山形第十中時代からペアを組み、来年でコンビ結成6年目を迎える。半田・永沢ペアがさらなる飛躍を期す。【佐藤究】