テニスの日本代表監督が、サプライズ人事だ。日本テニス協会は18日、オンラインで会見を開催。23年1月からの男子国別対抗戦デビスカップ(デビス杯)の代表監督に添田豪(37)、女子国別対抗戦ビリー・ジーン・キング・カップ(BJK杯)の代表監督に杉山愛氏(47)を選んだと発表した。任期は4年。ともに初監督となる。

添田新監督は、今年いっぱいで現役を引退予定。10月の全日本が現役最後の試合となる。「今の若い選手なら、デビス杯で優勝する能力がある」と、高い目標と、年齢も近い監督として日本を引っ張りたいと話す。

杉山新監督も「初めてのことだが、自分も代表選手として、かけがえのない経験をしてきた。選手といいコミュニケーションを取りながら、素晴らしいチームジャパンをつくりたい」と意気込んだ。

添田は、まだ現役選手で、引退後、即、監督となる。杉山氏も、これまで自身のクラブでのジュニア育成、自身の名前を冠したジュニア国際大会設立、テレビ出演などで多忙を極めており、ともに予想外のサプライズ監督就任だった。

添田は「今年のフレンチ(全仏)オープン、ウィンブルドンで予選に引っかからなかった。グランドスラム予選に入れなかったところで、現役を引退しようと考えていた」。その後、「デビス杯監督への大きなチャレンジがモチベーションになった」という。

女子の代表には、大坂なおみという大きな柱がある。杉山新監督は「彼女の気持ちを尊重し、出てくれたら大きな力になる。交渉していきたい」と、大坂の代表復帰も視野に入れる。。また、初監督には「監督として分からない部分はある。しかし、魅力あるチーム。このチームで戦いたいな、この監督のために戦いなというのがいいチーム。その中で、微々たる力だが、背中を押す力になってあげたい」。

添田新監督は、デビス杯シングルスでは、現役最多、日本歴代4番目の35試合に出場。シングルス24勝は、現役最多、同歴代3番目の多さだ。また、杉山新監督は、BJK杯シングルスでは沢松和子と並んで日本歴代最多30試合に出場。単複合計の25勝は同歴代2番目の多さとなっている。