柔道の阿部一二三(25=パーク24)、競泳の入江陵介(32=イトマン東進)、陸上10種競技の右代啓祐(36=国士舘クラブ)が23日、契約選手としてサポートを受ける味の素の川崎工場で「アスリート工場見学会」に参加した。

アスリートによる同社グループの製造拠点の1つである同工場見学は初めて。提供、活用されている製品の製造工程を実際に見ることで、うま味やアミノ酸に関する知見を深めるために企画された。

10万坪(約33万平方メートル)、東京ドーム8個分の敷地で「ほんだし」「アミノバイタル」や「クックドゥー」「クノール」シリーズが製造されている。阿部は減量後に愛用している「ほんだし」について「減量中は自炊が多い中、自然と良いものを口にしていたから、最近いい状態を保って集中できている」と実感。「最近は減量中も、うどんをほんだしで食べている。落ち着く味でおいしい」と紹介した。

入江も「ほんだし」が顆粒(かりゅう)を作り出す押出造粒工程などを見て「どのような過程で作られているか知りたいと思っていた。生で見ることで、より安心感、信頼が増した。次から、お会いしたスタッフの方々の顔が食べる時に思い浮かぶと思う」と感謝した。右代も「普段サポートしていただいている中、製造工程を間近で見られて、より愛着がわいた」と笑顔を見せた。

3人は「アミノバイタル」の原材料である必須アミノ酸のバリンやイソロイシンなども試飲。製品化された際はおいしく飲めるようになっているが、還元麦芽糖の状態ではそうなってはいないため、苦笑いしながら口に含む貴重な体験もした。

うま味体験館の中では、かつお節を削る「だし体験」も。腕っ節が強いからか豪快に大きく削った阿部、繊細な入江、競技性からかバランス良く削った右代と形が分かれ、彼らのサポートを行っている「ビクトリープロジェクト」の栗原秀文チームリーダー・ディレクターと「性格が出るな~」と大笑いする場面もあった。

約2時間の体験を終えると、取材対応。お気に入りの活用法について、阿部は先ほどのうどんを挙げた。右代は「胃腸が弱った時には、ほんだしをお湯に溶かしたものを飲んでいる」。入江は「バテやすいタイプなので、みそ汁やスープ類で体を温めている」と実用例を語った。

勝負メシについては、右代が「ウナギ」。栗原氏を通じて縁があるもようで、阿部も「かぶるなあ」と笑いつつ「海外に行っても、ウナギの冷凍パックを食べたりしている」と明かした。入江は「僕はウナギではありません」と落とし「おもちをレンジでチン。体重が減りやすいので、よく食べている」と話した。

直近では、阿部が10月に世界選手権(タシケント)を控えている。東京オリンピック(五輪)男子66キロ級で金メダルを獲得した後の世界一決定戦へ「いいものを口にしながら、いい状態を、今のコンディションを続けていきたい」とした。

入江は「引き続き(来年に延期の杭州)アジア大会やパリ五輪に3人で一緒に出てメダルを取ることができたら」。右代も「最年長として2人の活躍をテレビで見つつ、自分もサポートしていただくことになり成果が出ている。10種競技、まだまだいけるんだなと思っている」と、見学や他競技のアスリートとの交流を通して意欲を高めていた。【木下淳】