甲子園ボウル5連覇のかかる関学大が63-7で甲南大に勝ち、盤石の試合運びで初戦をものにした。

第1クオーター(Q)開始直後から、大学デビュー戦となったQB星野秀太(1年)がロングパスを決め、40ヤードを獲得。2分20秒、RB池田唯人(3年)の先制TDにつなげた。同Q7分49秒にTDを決められたものの、以降は無失点。攻撃では相手のファンブルミスを逃さず、9TDの猛攻だった。

同大学で1年生QBが開幕戦で務めたのは、96年の有馬隼人以来26年ぶり。エースQB鎌田陽大(はると、3年)が、体調不良で、1週間前からフルに練習ができていない中、大村和輝監督(51)は「現状(星野が)一番良かった」と起用を決めた。

この試合が、大学入学後、初めての試合になったという星野だが「緊張はなかった」といい「『とにかく丁寧にやる』を一番(意識した)」と振り返った。

小学1年生の頃からフラッグフットボールを始め、小学生の頃から同大学でのプレーは夢だった。

「ライスボウルで社会人相手にもプレーを決めていくところに憧れた」

憧れのユニホームで戦い、存在感も発揮できた。

星野は「関学のQBはどんな状況でもプレーを決めて勝つ。冷静にやっていきたい」と誇らしく意気込んだ。【波部俊之介】

○…甲南大は18年以来の1部も、初戦は王者に屈した。0-21での第1Q7分49秒、QB竹原からWR入谷へのパスが決まり約55ヤードTD。反撃したが、その後はファンブルなどのミスにつけ込まれ、失点を重ねた。竹原は「アジャスト力」の差を痛感。「何個か(パスを)通したが、次やるとカバーされる。1度通しても2度目は通してくれなかった」と悔しそうに話した。