大阪桐蔭が手堅く、2大会連続16度目の花園切符を手にした。降り続く雨の中、FWの近場勝負に徹した。前半4分にロック中村翔太(3年)同27分にプロップ浦出睦己(3年)後半12分にNO8上野凌大(2年)同21分に浦出と4本のトライを決め、失点はPG1本だけに封じた。

綾部正史監督(47)は「今日のテーマは“60分間頑張る”でした。雨でロースコアになると思っていたし、PGは仕方ない。選手はよくやってくれました」と満足そうだ。

大阪桐蔭と言えば、パワーラグビー。この日は雨の中、伝統となった「フィジカル」「接点」の強さを発揮した。ただ今年はそれだけではない。同監督は「ベース(のスタイル)は変えません」と前置きした上で「ボールを動かすラグビーもしていきます。今日は天気が天気だったので、そうしないよう指示したけど、花園では」。先発メンバーのSO上田倭風、CTB名取凛之輔は1年生。新鮮な才能も生かし、チーム力アップを狙う。

今年のスローガンは「矜持」。フランカー松岡風翔主将(3年)は「先輩方が積み重ねてきた大阪桐蔭のラグビー、そのジャージーを着るプライドとして」と理由を語る。進化したスタイルで4大会ぶり2回目の頂点に挑む。