男子は藤枝明誠が、2連覇を狙う浜松開誠館に108-63で大勝し、3年ぶり7度目の優勝を飾った。出場する全国大会(ウインターカップ、12月23日開幕・東京)の組み合わせ抽選は、今月24日に行われる。

今年夏の全国総体(インハイ)4強入りの藤枝明誠が、格の違いを見せつけた。テーマとしている堅守速攻を序盤から前面に押し出し、第1クオーター(Q)だけで40得点。第2Qでも30点を奪い、前半だけで70得点と相手を圧倒した。激しい守備とリバウンドを徹底。後半も攻撃の手を緩めることなく、最後まで主導権を渡さなかった。

インハイ後、身長205センチセンターの留学生ボヌ・ロードプリンス・チノンソ(1年=ナイジェリア出身)が加わった。3カ月の練習でチームの戦術になじみ、攻守のリバウンドで貢献。攻撃では何度もこぼれ球に鋭く反応し、チーム最多23得点を挙げた。副主将のSG霜越洸太朗(3年)が同22得点で続いた。インハイ準々決勝(100○75北陸)で3点シュートを7本沈めた逸材は、この日も3本をリングに沈め、「もっと決定力を上げたい。インハイ時の5割超えを維持したい」と意気込んだ。

想定外だったという大差勝ちに金本鷹(よう)監督(32)は「シュート力のある相手を勢いづけないよう、高い守備力で戦ってくれた」と選手らをねぎらった。リバウンドについては「ロードプリンスだけでなく、周りもしっかり拾うことができた」と話した。優勝で笑顔の絶えなかったF上野幸太主将(3年)は「1Qからエンジン全開でやれた」。夏の全国大会で味わった悔しさを振り返り、本大会では「目標は全国制覇。チーム全員で(40分間を)走りきりたい」と力を込めた。【倉橋徹也】