悔し涙が止まらなかった。ショートプログラム(SP)首位の片伊勢武アミン(かたいせ・たけるあみん、18=関西大)は、最終滑走でジャンプのミスが出て、フリーは124・95点、合計208・22点で2位となった。

「6分間練習からうまく流れに乗れずに、不安などがそのまま出てしまったプログラムになって。自分の演技が出せなかったのが一番悔しいです」。

冒頭のトリプルアクセル(3回転半)で転倒し、流れに乗れなかった。「今日は体が重いな」。そんな感覚を受け止めすぎて、持ち味の滑りを失った。

涙を拭いながら誓った。「一番大切な日にそうならないようにしないといけない」。何とか前を向いた。約1週間後にはジュニアグランプリ(GP)ファイナル(12月8~11日、イタリア・トリノ)へ向けて出発する。「悔しいですけど、逃げるのではなく、落ち着いたら、もう1回いちから練習をし直して、大きな舞台でリベンジできるように頑張りたい。念願の舞台で、いけることだけでもうれしい。楽しみつつも、今日みたいな思いをもう一度しないようにしたい」。言葉に力を込めた。