バスケットボール男子日本代表の河村勇輝(21=B1横浜ビー・コルセアーズ)が8日、水戸市で来年1月14日に行われるオールスター戦に史上最年少で選出された。オンラインで取材対応した河村は、「全力でやっている姿をお見せできれば」と意気込みを語った。

各チームの前年の公式戦成績から「Bブラック」と「Bホワイト」の2チームに分かれて対戦。史上最多17万7084票を獲得した河村はBブラックの主将を務める。「キャプテンという肩書は一応あるものの、リーダーシップは…。本当に肩書だけかなと思います」と苦笑いを浮かべ、「初出場で未知な部分もある。先輩方に付いていきたい」。元日本代表主将の篠山竜青(B1川崎)らがチームメートとなる。

カタールで開催されているサッカーのFIFAワールドカップ(W杯)では、日本代表が奮闘した。「見られるときにはリアルタイムで観戦し、日本代表を応援していた」とテレビの前で声援を送っていた河村。サッカーに日本中が盛り上がる様子を見て、「すごく悔しさを感じたというか、バスケットもこうでありたいな」との思いも抱いた。

サッカーW杯が巻き起こした熱狂は「積み上げてきたものがあるから、国民に根付いている」と分析。バスケットボールでも同じように盛り上がるには、自分たちが1つ1つ結果を重ねていくことが肝要。「オールスターもその積み重ねの1つ」と力を込める。

今月3、4日の宇都宮ブレックスとのBリーグ公式戦では、いずれも30得点以上を挙げて連勝に貢献。さらに7日の天皇杯、三遠ネオフェニックス戦でも36得点をマークし、チームを準々決勝に導いた。現在絶好調だ。

オールスター戦は視覚的に派手なプレーが飛び交う傾向が強いことは承知している。それでも河村は、お祭りムードに浮かれるつもりはない。「本気でやっている姿も心を動かすと思っている」。抜群のスピードでファンを魅了する身長172センチの司令塔。全力プレーで祭典を盛り上げる。【奥岡幹浩】