2月の北京五輪(オリンピック)代表の河辺愛菜(18=愛知・中京大中京高)が、64・51点をマークし、SP6位発進した。演技後は「いいところも、悪いところも…という感じ」と受け止めた。

ふっと深呼吸をして、リンクの真ん中に立った。落ち着いた表情で滑り始め、1本目のダブルアクセル(2回転半)は余裕を持って着氷。続く3回転ルッツはバランスが乱れて手をついたが、3本目のフリップ-トーループの連続3回転ジャンプは降りた。

演技直後には両手で顔を覆った。笑顔も浮かべていたが、時折悔しそうに顔をしかめる姿もあった。

強い気持ちで臨んだSP。決意通りに滑ることができた半面、「ルッツでミスが出てしまった時に、不安な思いが演技にも出ていたのかなと思います」と正直に打ち明けた。

その後は心を切り替えて、ステップに集中。「いいところも、悪いところも…という感じでした」と総括した。SPの結果次第では、フリーでトリプルアクセル(3回転半)を入れる予定だったが、慎重に判断することも明かした。

昨年の全日本選手権ではSPで3位につけ、そのまま初の3位表彰台入り。あれから1年がたった今年は、上位を追う立場となる。「追いかけるほうが楽」と口にしつつ、はっきりと言い切った。

「絶対に巻き返してやるぞ! という強い気持ちがあるので、明日、明後日でしっかり頑張りたいと思います」

絶対に巻き返す。言葉に覚悟を宿らせて、2日後の逆襲を誓った。