ナベタイムの始まりは第4クオーター(Q)残り4分53秒からだった。

 

前日12月31日に大敗していた宇都宮は攻守を立て直し、接戦を演じた。第4Qも一進一退がしばらく続いたが、ターンオーバーから信州のビッグマン、モズリーにダンクを決められ、5点差をつけられた。

 

オフィシャルタイムアウト後、渡邉裕規(34)がコートイン。「スリーポイントを期待して」という佐々宜央ヘッドコーチ(38)の狙い通り、すぐに3点シュートを決めた。再び6点差をつけられた残り2分13秒、3点シュートのタイミングで相手のファウルを誘う。緊張する場面でフリースローを3連続で決め、追い上げムードは最高潮に達した。

 

しかし、直後にターンオーバーを許してしまうなど追い込みきれず、最後は8点差で敗退。新年最初のゲームを白星で飾ることはできなかった。

 

第4Qの活躍に渡邉は「最低限の仕事はできたと思う」と振り返りつつ「勝てる試合だったと思う。今日は本当にベンチもすごく盛り上がったし、昨日と全く違う雰囲気だったからこそ、勝ちたかった」と悔しそうな表情で話した。

 

チームは4連敗を止めたあと再び3連敗。佐々HCは「負けて毎回毎回また次、次というのはくどいかもしれないが、倒れても立ち上がらないといけない」と話した。渡邉が言う。「自分たちが自分がダメだとか、そういうことを考えている次元ではなくて、(ファンに)勝っているところを見せないと本当に納得していただけないし、みる価値がなくなってくる。いつまでも(ファンに)甘えていられない」。この言葉をチーム全体でどう受け止めるかで、今後の戦いが変わってくる。