気合十分の「ファイア!」で夢をつないだ。

SC軽井沢クラブ(1次リーグ4位)が初の決勝進出を決めた。チームの大黒柱でセカンドを務める西室淳子(42)は、勢いに乗るチームを“火力”にたとえる。「燃料は十分に積んできている。燃やすかどうかは本人たちのやる気次第なので。(今日は)結構よかったと思います」と満足そうに笑った。

42歳のベテランには、追い続ける夢がある。

「この年齢でもオリンピックに行きたい」

これまで五輪に出場したことはない。「勝つ人がいれば、負ける人もいる。負けた中でいっぱい勉強してきた」。チームを移りながら、カーリングを続けてきた。

22年北京オリンピック(五輪)では、ロコ・ソラーレの石崎琴美が43歳で日本勢最年長メダリストとなった。「石崎さんの記録を絶対に超えてやるって、私は思っているので。私は諦めない」。20歳ほど年下のチームメートとともに、この日も試合に出場。プレーオフのフィロシーク青森戦、そして中部電力との準決勝と2連勝を収めた。スキップの金井亜翠香(21)と「ファイア!」と声を張って左手を突き上げ、「ファイアするしかないという感じ」とクラブの合言葉を繰り返した。

5日の決勝の相手は、ロコ・ソラーレ。優勝チームは3月の世界選手権(スウェーデン)の出場権を得る。西室は柔らかくもキリッとしたまなざしで「絶対に諦めないど根性があるので。私たちがオリンピックに行きたいと思います。行きます!」と力強く誓った。言い直した語尾に、覚悟があふれた。