全豪オープンの車いすテニスで準優勝した16歳の小田凱人(ときと、東海理化)が地元に戻り、決意を新たにした。

6日、地元・愛知県の東海理化本社で報告会を開催。ロビーで社員一同から祝福を受け、「僕のモチベーションにもつながります。もっともっと頑張って、応援してもらえるようなプレー、成績を残していきたいです」とかみしめるように誓った。

小田は1月下旬の全豪オープンで、自身初の4大大会決勝に進出。史上最年少での4大大会制覇を懸けた大一番は、アルフィー・ヒューエット(英国)に3-6、1-6で敗れたものの、確かな躍進を遂げた。「決勝に残れたうれしさや、大舞台でプレーできた満足感もある。ただやっぱり、決勝での悔しさが一番大きいのが正直なところ」。

あらゆる感情が入り交じる中、決意も湧き上がってきた。「必ず決勝に行くのがマストになるように基準を高くしていけば、優勝も見えてくる」。一言一句に覚悟を宿らせた。

大会期間中には、パラリンピックで計4個の金メダルを獲得した国枝慎吾(38=ユニクロ)が現役引退を発表した。「僕も日本はもちろん、世界でも有名な選手になりたい。もっともっと世界に知れ渡る選手になりたい」と重みのある言葉を口にした。

今後は今夏の全仏オープンへ準備を重ねる。「もっともっと自分の得意なショットを磨いていきたい」。落ち着き払った口調で、未来を見据えた。【藤塚大輔】