フィギュアスケート男子で今季限りで現役引退する須本光希(22=関大)が“1人だけのエキシビション”で感謝の気持ちを表現した。

12日、大阪府スケート連盟が全大阪選手権(丸善インテック大阪プールスケート場)の最後にエキシビションを設定。2日前に振り付けた「海の上のピアニスト」を舞い「連盟の方々は小さい頃からお世話になり、しゃべりやすく、気に懸けてくれていました。大阪プールの全大阪選手権は級別(級ごとでのカテゴリー分け)の時から出ていて、本当に感慨深かったです」と演技の機会に感謝した。

この日は3月の世界選手権(さいたまスーパーアリーナ)代表に選出されている友野一希(24=上野芝スケートクラブ)、20~21年シーズンで現役引退した本田太一さん(24)がリンクサイドで見守った。幼少期から切磋琢磨(せっさたくま)してきた先輩の存在にも感謝し「人生で初めて、あの2人にリンクサイドに立ってもらえて良かったです」と笑顔を見せた。

17年全日本ジュニア選手権優勝、ジュニアグランプリ(GP)ファイナル3位などの成績を残し、シニア転向後も滑らかなスケーティングを武器に自らのスタイルを築き上げてきた。現役選手としては残り少ない演技を多くのファンに見守られ「こんなに来ていただけると思っていませんでした」と喜んだ。【松本航】