ショートプログラム(SP)6位の「はるすみ」こと村上遥奈(14)森口澄士(21)組(木下グループ)が、フリー99・02点の総合154・71点をマークし、有終の美を飾った。
総合は昨年のジュニアグランプリ(GP)ファイナルを更新する自己ベスト。惜しくも表彰台には届かなかったものの、4位と肉薄した。
冒頭の2回転ツイストを決めると、続くサイド・バイ・サイド(隣り合って)の3回転ルッツを美しく成功。ともにシングル選手でもあり、得意のジャンプで本場のファンを魅了した。
武器となる3回転サルコー-3回転トーループ-ダブルアクセル(2回転)の3連続ジャンプは、やや息が乱れたものの着氷。スロー2回転のサルコーとフリップも村上の安全第一に決め、完璧ではないながらも演じ切ったことに笑顔を見せた。
村上「完璧な演技ではなかったんですけど、すごく満足できて、貴重な経験になったと思います」
森口「完璧ではない部分もあったんですけど、しっかり最後までやり切ることができて。点数も、合計ではしっかり更新もできたので、次につながる演技になったのではないかと思います」
世界ジュニアという大舞台については、村上が「まさか自分が出られると思っていなくて。こういう大きな舞台に立って演技ができたことにすごく今は感謝していますし、1分1秒、ちゃんと記憶に残して、これから成長につなげていきたい」と言い、森口も「憧れの大きい大会でもあったので、出られたこと、僕たちが頑張ってきたから出られたんだと思って自分たちを誇りに思いたい」と納得した。
2月上旬から、日本が誇る「りくりゅう」こと三浦璃来、木原龍一組(木下グループ)と同じカナダ・オークビルで最終特訓をしてきた。
村上「パフォーマンスの面で、練習の時から1回目の曲かけでちゃんとアピールをして1つ1つの技の出来を良くする練習をしてきました」
森口「同じく、です」
技術面については森口が具体的に説明。「セカンドリフトのレベルを上げるために片手の練習をしたりとか、スロー3回転サルコーに近づけるためのスロー2回転サルコーを、基礎からしっかり固めることを大事に練習してきました。大きな技になるので、遥奈ちゃんのけがを防ぐために形づくりから、基礎固めから、しっかり練習していく形にしました」と振り返った。
結成1季目ながら、今季はジュニアGPシリーズのポーランド大会(ソリダリティ杯)で銅メダル。ファイナルに初出場して4位と健闘した。りくりゅう不在だった全日本選手権では、それぞれシングルにも出場しながら2種目の演技を全うして初優勝。今大会もSPで自己ベスト大きく更新する55・69点を記録していた。
一方、ルール改正などなければ来季から原則3年間は、森口がシニア、村上がジュニアと分かれるため試合には出られない。2人で練習だけ続ける。今後の国内ローカル大会出場なども未定で、今回が一区切り、第1章の幕となる可能性もある。
森口「今後は特に決まっているわけではなくて…。でも、やっぱり『ルールが変わる、変わらない』は置いておいて、自分たちの課題を修正して、毎日、自分たちの練習と向き合うだけかなと思います」
また表舞台に戻ってくる日まで「はるすみ」は研さんを積む。ジュニアのGPファイナルと世界選手権で4位という、まだ1年目と思えば上出来でありながら悔しい結果を、明るい未来への踏み台にする。
志は同じく、ブレることはない。声をそろえた。
「大きな世界大会、五輪や世界選手権で金メダルを取ることを目標に頑張っていきたいです」
【木下淳】


