柔道の世界選手権(5月7~14日、ドーハ)日本代表が10日、東京・味の素ナショナルトレーニングセンター(NTC)で会見し、男女7階級9人ずつの計18選手が勢ぞろいした。

女子は東京オリンピック(五輪)で金メダルに輝いた52キロ級の阿部詩、78キロ級の浜田尚里、78キロ超級の素根輝が出場する。阿部は2年連続4度目の優勝を目指し、浜田は前回まさか5位の借りを返す。左膝手術からカムバックした素根は19年大会以来の頂点を狙う。

48キロ級の角田夏実と63キロ級の堀川恵は2連覇を懸けて戦う。女子9代表のコメントは以下の通り。

・48キロ級◆角田夏実(了徳寺大職)「気負いせずに、1戦1戦を大事にしてマイペースに自分の柔道をして優勝目指して頑張りたい。毎回言ってるんですが、ともえ(投げ)と寝技だけに頼らず、他の技もしっかりかけられる自分を見せていきたいなと思います。来年の五輪がフランスということもあって、すごく力を入れてきているフランスの2選手と戦いたい」

・48キロ級◆古賀若菜(山梨学院大)「五輪につながる大事な試合。しっかり自分の柔道をして優勝目指して頑張ります。一本を取れる技を練習しているので、その技を出して、しっかり投げられるように」

・52キロ級◆阿部詩(日体大)「4連覇が懸かる世界選手権だと思っているので、周りの方々への感謝の気持ちを忘れず、自分の柔道をしっかりして優勝したい。世界中の選手から研究されている中で、私自身の柔道をどれだけできるか。また新しい挑戦がどれだけ世界選手権で出せるかを、しっかり見てほしいなと思っています。52キロ級は強い選手ばかりなので、どの相手が来ても勝たないといけないけれど、相手よりも自分自身。しっかり戦って勝っていきたい」

・57キロ級◆舟久保遥香(三井住友海上)「昨年は優勝することができなかったので、しっかり準備して優勝して次につながる大会にしたいと思います。私の強みは寝技なので、そこを軸にして戦っていきたい。57キロ級も強い選手が多いので、しっかり対策して臨みたいなと思っています」

・63キロ級◆堀川恵(パーク24)「自分のペースを崩さずに、より高い質で戦っていけるように準備をして、2連覇を目指して頑張りたいと思います。昨年から取り組んできている組み手からの、さらに質の高い柔道を見ていただきたい。フランスのアグベニェヌ選手が一番戦ってみたい相手」

・63キロ級◆高市未来(コマツ)「再び世界選手権の舞台で戦えることをうれしく思います。全力を出し切れるよう、残りの期間しっかり準備して優勝できるように頑張ります。豪快な柔道ができるような選手でもないので、しぶとく、根気強く戦えたらなと思っています。どの選手も強いんですが、アグベニェヌ選手と堀川選手と戦えたらなと思っています」

・70キロ級◆新添左季(自衛隊)「昨年は負けてしまったので、今年はしっかり優勝できるように精いっぱい頑張っていきたいと思います。組み手と足技を頑張って練習しているので、しっかり出せるように頑張ります。昨年はクロアチアの選手に負けてしまったので、リベンジという気持ちで戦えれば」

・78キロ級◆浜田尚里(自衛隊)「得意の寝技を生かして優勝できるように頑張ります。昨年(の本大会で)負けていて、優勝しているブラジルのアギアル選手と戦いたいです」

78キロ超級◆素根輝(パーク24)「厳しい戦いになると思いますが、1戦1戦しっかり勝ち抜いて、優勝を目指して頑張ります。大きい選手がすごい多い階級ですが、先に先に攻めて、最後まで一本を取りにいく柔道を見ていただければなと思います。すごい大きい選手がたくさんいますし、柔道にタイプが似ている選手も多いので、どの選手にも対応していけるように対策して試合に臨みたいです」

◆増地克之監督「約4カ月前に世界選手権が終わって、また残り2カ月で世界選手権。非常に各国のレベルも上がっておりますし、簡単には勝てない大会。ただ我々、個人戦に出る9名の選手が自分たちの力を発揮すれば、必ずや金メダルを獲得すると思っておりますので、皆さんにいい報告ができるように、残り2カ月、しっかりとコンディションを整えて頑張って参りたいと思います」

【木下淳】