レスリング女子でリオデジャネイロ五輪69キロ級金メダリストの土性沙羅(28)が30日、自身のSNSで現役引退を正式発表した。所属の東新住建を3月末で退社し、4月からは地元の三重県松阪市役所に勤務することも報告した。

「7歳でレスリングを始め21年。レスリングに全てを捧げてまいりました。東京オリンピックが終わり、もう一度あの大舞台を目指したいと考えましたが、日々を過ごしていく中で身体の調子や、肩や積み重なる小さい怪我の影響で以前のような思い切ったレスリングが出来なくなってきていると感じはじめ、この決断に至りました」

決断の理由をそうつづった。18年に手術した左肩の後遺症で、結果が残せていない苦境で迎えた20年2月の五輪代表決定プレーオフでは、負ければ代表の道が絶たれる大一番で競り勝った。迎えた東京五輪では3位決定戦で敗れ、2大会連続のメダルには届かなかったが、困難を乗り越える強さを示した。

◆土性沙羅(どしょう・さら)1994年(平6)10月17日、三重県松阪市生まれ。吉田沙保里と同じ一志ジュニア教室でレスリングを始め、全国少年少女選手権で3連覇、至学館高では高校選手権3連覇。至学館大1年で世界選手権に初出場して銅。17年に初優勝。16年リオ五輪金。17年に東新住建に入社。ツイッターは@SARAbump。159センチ。